2006年03月19日

エミリー・ローズ

▼監督: スコット・デリクソン
▼出演: ローラ・リニー、トム・ウィルキンソン、キャンベル・スコット、コルム・フィオール、ジェニファー・カーペンター、メアリー・ベス・ハート 他
▼英題: The Exorcism of Emily Rose
▼公式サイト: http://www.sonypictures.jp/movies/theexorcismofemilyrose/site/

ある日の夜、午前3時。ふと目を覚ました19歳のエミリー・ローズは、何かの焦げるような臭いに気付いた。
ベッドから出て廊下に出て、開いていた窓を閉めようとしたその時、得体の知れない何者かが侵入し、エミリーに襲いかかる。
その夜以来、エミリーは激しい痙攣に四肢は硬直し、脊椎はありえない方向に曲がり、そして悪魔のように恐ろしい幻覚を見るようになった。

病院での治療も功を奏せず、大学の寄宿舎から自宅に戻って静養することになったエミリー。しかし、彼女の症状はますます悪化していく。
医学的治療の限界を感じた両親は、地域を管轄するムーア神父に救いを請うた。神父は「悪魔祓い」を敢行するが失敗に終わり、ついにエミリーは苦悶の時を経て、息を引き取ってしまった。

その頃、弁護士のエリン・ブルナーは、有罪確実と言われた連続殺人犯に無罪判決をもたらして時代の寵児となっていた。
そんな彼女の下に、新たな弁護の依頼が舞い降りる。教会筋の依頼で、弁護対象はなんとムーア神父だった。

神父は、宗教的治療を施すのに際して医学的治療をやめさせていた。これが直接的な死因であるとして、過失致死罪に問われていたのだ。
科学的証拠を突きつける検察側の攻勢に対し、エリンは不利な状況へと追い込まれていく。

しかし、ムーア神父は裁判の結果など意に介さない。彼は、自分が語るべきことを法廷で語ることのみを求めていた・・・。

◆ ◆ ◆

実話がベースになっているサイコ・サスペンスとして話題の作品です。エミリーの身の上に起こった様々な異常現象をカットバックで見せつけながら、物語は異様な雰囲気の漂う法廷劇を中心に展開されていきます。

まず目を見張るのが、エミリーが悪魔に取り憑かれ、そして心身共に蝕まれていくシーン。ジェニファー・カーペンターの迫力ある演技は最後まで素晴らしく、そして痛々しかったです。
悪魔絡みのシークエンスでは視覚効果も使われていますが、彼女の表情がとても衝撃的です。それに白く濃い霧に覆われたシーンが印象に残りました。

それにしても、病気であれ悪魔の仕業であれ、こんな目に遭うのは恐ろしすぎますね。

そして事件の核心が法廷で明らかになっていくわけですが、やっぱり理詰めで考えると検察側の主張の方が有利ですね。全ての事象に対して、一応は科学的・医学的な論証が成り立っているわけですから。
でも、幻覚などは本人にしか判らないんだし、実際のところこのような論証が全て正しいのか、と言われたら疑問も感じますけどね。

病気って、医者にかかれば全て治癒するわけではないし、精神的なモノなら尚更です。でも、やっぱり医学的治療をやめさせたのは、現代医学の世界では間違いとされてしまうでしょう。
この前提を根本的なテーマとして最後まで貫き通した裁判を描いた作品でもあって、最終的な結論は納得出来るものでした。そしてなにより判決内容が素晴らしかったです。

弁護士、検事、判事、そして陪審員といった法廷を構成する人々が自分たちの役割を全うし、一つの瑕疵もなくこの結論にたどり着いたのに感動しました。

ただ、悪魔や聖母、聖痕に不吉な数字「6」など、キリスト教を背景としたオカルトネタもいろいろ出てきて、楽しめる部分も多かったですけど、ストーリーの根底にはエミリーの壮絶な死っていうのがあるわけで、見終わって暗い気分になったのは仕方ありませんね。

■満足度: ★★★★☆
■鑑賞日: 2006.3.18
■映画館: 広島バルト11(6)
posted by ばりさく at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | スクリーン2006
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